asyncを使った非同期メソッドの実装

(2021d) 更新

公開メモ

Run ボタンを押している間動作を繰り返す

フォームにボタンスタイルのチェックボックスと、結果表示用のリストボックスを配置し、 ボタンを押すと、もう一度押して解除するまでリストボックスにテキストを 追加し続けるアプリケーションを作ってみます。

やりたいことは次のコードのようなことですが、 このような安易なコードではリストボックスにテキストを表示し続けている間に ボタンの押下を検出できないため、アプリケーションがデッドロックしてしまいます。

LANG:c#
// これではうまく動かない
private void checkBox1_CheckedChanged(object sender, EventArgs e)
{
    if (!checkBox1.Checked)
        return;

    var i = 0;
    while (checkBox1.Checked) {                     // ボタンが解除されるまで
        listBox1.Items.Insert(0, (i++).ToString()); //   1行追加して
        Task.Delay(100).Wait();                     //   100ms 待つ
    }                                               // を繰り返す

    // ボタンが解除されたら stop を追加する
    listBox1.Items.Insert(0, "*** stop ***");
}

昔ながらの方法であれば while 内で Application.DoEvents() を呼んでお茶を濁したり、

  • ボタンが押されたらスレッドを起動
  • サブのスレッド内からは listBox にアクセスできないためWindowsメッセージでやりとりする
  • もう一度ボタンが押されたらスレッドを止める

などとしそうなところですが、async, await, Invoke などを使うことで 上記の安易なコードそっくり(?)のコードを問題なく動かせました。

LANG:c#
private async void checkBox1_CheckedChanged(object sender, EventArgs e)
{
    if (!checkBox1.Checked)
        return;

    // スレッドを起動し、以降のコードを実行する前に呼び出し元へ戻る
    await Task.Run(()=>{
        var i = 0;
        // checkBox1.Checked を確認するのに Invoke を通す
        while ((bool)Invoke(new Func<bool>(() => checkBox1.Checked))) {
            // listBox1 にテキストを追加するのに Invoke を通す
            Invoke(new Action(() => {
                listBox1.Items.Insert(0, (i++).ToString());
            }));
            Task.Delay(100).Wait();
        }
    });

    // 以下はサブスレッドから戻った後にメインスレッドの
    // コンテキストで実行されるため Invoke は必要ない
    listBox1.Items.Insert(0, "*** stop ***");
}

ミソとなるのは、

  1. 内部で await するメソッドには async を付けておく
  2. await Task.Run() によりサブスレッドを作成し実行
  3. async メソッドからはサブスレッドを起動した直後に呼び出し元に戻る
  4. サブスレッドからメインスレッド上のコントロールにアクセスするためには Invoke を利用する
  5. await から戻った後のコードはメインスレッドで実行されるので、 Invoke を使わずにコントロールにアクセス可能

というところになります。

5. が無ければ await Task.Run() の部分を new Thread(()=>{...}).Start() としても同じことなので、上記の説明はちょっと冗長なのですが、、、 GUI がらみの非同期処理を書くときの参考になれば、ということで。

以下はオフトピック

Invoke を呼ぶ呪文

"(bool)Invoke(new Func<bool>( ()=>... ))" や "Invoke(new Action( ()=>{...} ));" が冗長と思う場合には、Form の内部で

LANG:c#
T Invoke<T>(Func<T> func) { return (T)base.Invoke(func); }
void Invoke(Action action) { base.Invoke(action); }

としておけば、それぞれ単純に "Invoke(()=>...)" や "Invoke(()=>{...});" で済むようになります。

LANG:c#
        while ( Invoke(() => checkBox1.Checked) ) {
            // listBox1 にテキストを追加するのに Invoke を通す
            Invoke(() => {
                listBox1.Items.Insert(0, (i++).ToString());
            });
            Task.Delay(100).Wait();
        }

各 Form に上記定義を加えるのが面倒と思えば、

LANG:c#
public static class ControlInvokeExtensions
{
    public static T Invoke<T>(this Control c, Func<T> func)
    { 
        return (T)c.Invoke(func);
    }

    public static void Invoke(this Control c, Action action)
    {
        c.Invoke(action);
    }
}

のように拡張メソッドを定義することでメンバー関数を用意する必要がなくなるのですが、 これだと "this.Invoke(()=>...)" や "this.Invoke(()=>{...});" のように "this." を付けて呼ぶことになりますね。。。

チェックボックスをトグルボタンとして使う

C# の Button にはトグル動作のためのプロパティがありません。

代わりに、

LANG:c#
checkBox1.Appearance = System.Windows.Forms.Appearance.Button;
checkBox1.TextAlign = System.Drawing.ContentAlignment.MiddleCenter;
checkBox1.UseVisualStyleBackColor = true;

とすることでトグル動作するボタンを作れるので、 こちらを使うことが推奨されているようです。

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