2つの界面が連続する場合の反射率 †
1つの界面における反射率の話はこちら → 研究関連/反射率・透過率とエバネッセント波
2つの平面的な界面で仕切られた領域を入射側から1,2,3と番号付ける。
入射面を
面として、界面に平行に
軸を、垂直に
軸を取る。
12境界を
、23境界を
とする。
境界面での反射率を
、透過率を
とすると、全体の反射率を次のように求められる。
領域
での進行波を
、逆行波を
、
それぞれの波数を
とすると、
において、
これらを解こう。
を使って、
以下は界面12で全反射する Otto 配置を想定し、界面23はプラズモンを誘起しうる金属表面と考える。
界面
を全反射条件に選ぶとき
は純虚数になるので、
と書けば、
反射率、透過率は、
であるが、ここでは透磁率の違いは無視できるとし、領域1は光学ガラスで屈折率が
比誘電率は
領域2は大気あるいは真空なので誘電率はほぼ真空と変わらず
、領域2は Drude モデルを使って
ただし、
はベースライン(background)となる高周波誘電率、
はプラズマ周波数
はキャリア密度
は共振ピーク幅
としてグラフ化してみると次のようになる。
以上を代入すると、
さて、電磁波の周期を
、波長を
、速度を
、光速を
、
屈折率を
とすると、
より、
である。このような系ではすべての領域で
は共通になるため、
そして、
と書ける。ただし、領域 1 における入射角を
とすると、
である。