Software/AreaCalc
SPM画像データ中で面積を測定するためのプログラム †
共立出版の書籍で紹介した自作プログラムです。
例えば、薄膜を蒸着した表面において、試料表面の薄膜に覆われている 部分の面積を求めたい、あるいは、2種の異なる構造が混在する表面で、 その比率を求めたいと言うような時に使うことができます。
とはいえ、計測作業のほとんどは別ソフトを使うことになるのですが。。。
以下に使用例を示します。
使い方 †
例えば下図のように、ステップを含む表面上で薄膜構造が表面を覆う 割合を求めたいとします。
まず、測定したい画像をマイクロソフトウィンドウズのアクセサリに 含まれるペイント、あるいは、アドビ社の Photoshop、コーレル社の Paintshop など、画像データ編集機能の付いたペイントソフトに貼り 付けます。同等の機能を持つフリーソフトとしては Gimp も有名ですね。
その編集機能を用いて、測定したい領域を元のデータには使われていない 色で塗りつぶすと、下図の画像が得られます。
ここまでできれば、面積を測定するには、塗りつぶしに使った色の ピクセルを数えれば良いわけです。
ここで頒布するソフトウェアは、画像中の特定色のピクセルの数を数える 機能を持つものです。(本当にそれだけです、期待させてすみません)
ソフトを立ち上げると次のような画面が出てきます。
塗り分けを済ませた画像をクリップボードにコピーして、このソフトに Ctrl+V キーで貼り付けます。
測定したい領域にカーソルを持っていくと、一番下の領域に 同じ色を持つピクセル数と全体に対する割合が表示されます。
そのまま画像上でクリックすると、画像中でその色が占める割合が テキスト形式でクリップボードにコピーされますので、別のソフトに 貼り付けて使うことができます。
24.0146573784976%
一点気をつけなければならないのは、塗り分けを終えた画像を jpg で 保存してはいけない点です。jpg で保存する際にはは不可逆圧縮が 行われるため、読み出したときに塗り分け部分の面積が多少ですが 変わってしまいます。
塗り分け画像を保存する際には tiff や bmp, png などの 非圧縮や、可逆圧縮ファイル形式を用いるのが望ましいです。
ダウンロード †
AreaCalc.lzh (2008/01/21)
このソフトは Microsoft 社が無償で提供している開発環境である、 Visual C# Express Edition を使って作りました。
実行には .NET Framework 3.5 が必要です。
ファイルにはソースコードも含まれていますので、自由に改良して 使ってくださって結構です。ライセンスは MIT ライセンスとします。
皆さんの役に立つことを祈っています。
添付ファイル: AreaCalc.lzh 1928件 [詳細] VisualC#.png 1658件 [詳細] AreaCalculated.png 1871件 [詳細] colored.png 1783件 [詳細] raw.png 1808件 [詳細] AreaCalcMainForm.png 1782件 [詳細]