ソフトウェア/Igor の変更点

更新


[[公開メモ]]

#contents

* Igor とは [#k3f1dcd4]

測定したデータの解析に Wave Metrics 社の Igor Pro を頻繁に使っています。

なかなか癖のあるソフトですが、
Igor 上でプログラムを組むことでかなり複雑なデータ解析も自動化できていろいろ捗ります。

ここには使い回しの効きそうなコード例を上げていこうと思います。

公式のオンラインヘルプはこちらです。~
http://www.hulinks.co.jp/support/igor/programming/index.html

* 分野別記事へのリンク [#cb75dc8d]

#ls2(,title)

* SetScale 関連 [#saf66845]

SetScale でウェーブの縦横軸スケールを決められます。~
CopyScales というのもあって、あるウェーブの縦横軸スケール情報を別のウェーブにコピーできます。

逆に、ウェーブから縦横軸スケールを読み取るには、

- DimOffset(wave0, 0) : wave0 の x 軸の左端 = LeftX(wave0)
- DimDelta(wave0, 0) : wave0 の x 軸の刻み幅 = DeltaX(wave0)
- DimSize(wave0, 0) : wave0 の x 軸方向の点数 = 一次元ウェーブなら NumPnts(wave0) と等しい
- WaveUnits(wave0, 0) : wave0 の x 軸の単位
- WaveUnits(wave0, 1) : 1次元ウェーブでは wave0 の値の単位
- DimOffset(wave0, 1) : 2次元以上のウェーブでは wave0 の y 軸の左端
- DimDelta(wave0, 1) : 2次元以上のウェーブでは wave0 の y 軸の刻み幅
- DimSize(wave0, 1) : 2次元以上のウェーブでは wave0 の y 軸方向の点数
- WaveUnits(wave0, 1) : 2次元以上のウェーブでは wave0 の y 軸の単位
- WaveUnits(wave0, 2) : 2次元ウェーブでは wave0 の値の単位
- ...
- StringByKey("DUNITS", WaveInfo(wave0, 0)) : 次元数に関係なく wave0 の値の単位が得られる

といった関数を使います。~
これらと合わせて、以下の関数もよく使いますね。

- Pnt2X(wave0, p) : p 番目の点の x 座標を求める( p は丸められて、必ず DeltaX の整数倍が返る)
- X2Pnt(wave0, x) : x 座標を点のインデックスに直す(必ず整数が返る)
- NumPnts(wave0) : wave0 の総点数を返す(多次元でも使える)
- Note wave0, <str> : wave0 にノート文字列を付加する
- note(wave0) : wave0 に付加したノート文字列を取得する

** SetScale/I の罠 [#c1d8de78]

SetScale には /P と /I の2種類の指定の仕方がありますが、
/I についてはかなり注意が必要です。

 LANG:Igor
 * Make/N=100 wave0
 * SetScale/I x, 0, 100, wave0
 * Print LeftX(wave0), DeltaX(wave0), Pnt2X(wave0, 99), RightX(wave0)
  0  1.0101  100  101.01

この場合、DeltaX(wave0) は 1 ではなく 1.0101 になります。~
これは、wave0 の右端の点、すなわち wave0[99] の x 座標が 100 になるようにするためです。

** RightX も危険 [#pead6ecd]

また、この場合の RightX(wave0) は 100 ではなく 101.01 になります。~
すなわち、RightX(wave0) は一番右の点ではなくて、一番右の、さらに次の点の x 座標を返します。

かなり覚えにくいので、SetScale は /P で使うことをお勧めします。

 LANG:Igor
 * Make/N=100 wave0
 * SetScale/P x, 0, 1, wave0
 * Print LeftX(wave0), DeltaX(wave0), Pnt2X(wave0, 99), RightX(wave0)
  0  1  99  100

これなら驚きが少ないですよね。

* ヒストグラムの罠 [#xb711407]

Igor の Histogram は癖があるので、正しく使わないとおかしな結果を導いてしまいます。

詳しくは、[[棒グラフの罠 - Histogram との組み合わせ>http://dora.bk.tsukuba.ac.jp/~takeuchi/index.php?%A5%BD%A5%D5%A5%C8%A5%A6%A5%A7%A5%A2%2FIgor%2F%A5%B0%A5%E9%A5%D5%B4%D8%CF%A2#e600b145]] をご覧下さい。

* 質問・コメント [#k629a3e3]

#article_kcaptcha

Counter: 14279 (from 2010/06/03), today: 2, yesterday: 0