解答例 †
であれば、
を用いて
の形に表せる。
逆に、
に対して
の形に表せるなら
である。
ただし
、
とすると、
まず、
任意の
に対して、
であり、
であるから、
つまり
は和について閉じている。
また、
であり、
であるから、
つまり
はスカラー倍について閉じている。
そして、
1. ベクトル和の交換則
2. ベクトル和の結合則
3. ゼロ元の存在
と置けば、
任意の
に対して
4. スカラーの単位元
に対して、任意の
に対して
5. 逆元の存在
に対して
6. 分配法則(1)
7. 分配法則(2)
8. スカラー倍の結合法則
したがって、
は実数上の線形空間をなす。
ベクトルの和やスカラー倍に要求される性質が、実数の和や積の公理(交換法則や結合法則、分配法則など)により保証されていることを実感せよ。