コッククロフト・ウォルトン回路

(259d) 更新


高電圧発生回路として有名です

この回路についてはWeb上にもいろいろ記事が見つかるのですが、

  Google:コッククロフト・ウォルトン回路

  Google:cockcroft walton

どういう原理で動作するのかすぐには理解できなかったので、考えてみました。

概要

下図の回路で交流電源 V1 のピーク電圧の4倍(ピーク・ツー・ピーク電圧の2倍)の直流電圧を取り出せます。


cw1.png


緑の点線で囲った部分が1単位で、この部分で+2倍されることになります。

上の回路では2段重ねてあるため、2+2=4倍になるわけです。

n段重ねれば2n倍の高電圧が取り出せます!

動作原理

最終的にたどり着いたことには、 回路を縦にして、電圧を高さに直して考えると分かりやすいみたいです。

cw2.png

一番左が V1 がゼロの時の図だと思って、

真ん中のように V1 が負になると、 D1, D3 に順方向電圧が掛かって、C1 がグランドから、C3 が C2 から充電されます。

次に右のように V1 が正になると、 今度は D2, D4 に順方向電圧が掛かって、C2 が C1 から、C4 が C3 から充電されます。

各コンデンサの電圧がどのようになるかというと、

  • C1 はほぼ V1 のピーク電圧で充電されます
  • C2 は V1 のピーク電圧に C1 の電圧が足された電圧、つまりピーク電圧のほぼ2倍で充電されます
  • C3 は D1 の両端に順方向電圧しか掛からないことを考えると、ほぼ C2 の電圧で充電されます
  • C4 は D2 の両端に順方向電圧しか掛からないことを考えると、ほぼ C3 の電圧で充電されます

まとめると、C1 = ほぼピーク電圧、C2 = C3 = C4 = ピーク電圧のほぼ2倍(ピーク・ツー・ピーク電圧)、です。

出力電圧は (C2 の電圧) + (C4 の電圧) = (ピーク電圧のほぼ4倍) = (ピーク・ツー・ピーク電圧のほぼ2倍) となります。

ほぼ、と書いているのは、ダイオードの順方向電圧その他で多少のロスがあるためです。

こう考えれば1段でピーク電圧の2倍ずつ増えるのも明らかですね。 はしごを1段1段上るかのように電圧が上昇していくことが分かります。

ダイオードやコンデンサには、1つあたり V1 のピーク・ツー・ピーク電圧までしか電圧が掛かりませんので、 数百V耐圧の部品を使って、数十kVというのような高電圧を作り出すことができるというのも理解できます。

質問・コメント




わかりやすい!感謝

通りすがり? ()

アマチュア無線試験対策中で、ここにたどり着きました。
縦書き、いいですね。特に電源が、C1をポンピイングしている意味がが、間隔的に理解できました。こちらの図を借用して、パワーポイントで、チャージが段階的に増えてい行くような、スライドショーを作ってみました。

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