線形代数II/まとめ のバックアップ(No.1)
更新線形代数Ⅱ?
線形代数とは †
ベクトル空間が持つ代数的構造を学ぶ
ベクトル空間とは †
適切に定義された「ベクトルの和」と「スカラー倍」に対して閉じた集合
2つの演算は、単位元を持つ、逆元を持つ、結合則、交換則、分配則が成り立つなど、 数ベクトルと同様の性質を持たなければならない。
部分空間とは †
あるベクトル空間 の部分集合 が、 「ベクトルの和」と「スカラー倍」に対して閉じていれば、 その集合 もベクトル空間となる。
を の部分空間という。
$n$ 次以下の $x$ の多項式 †
ある整数
が与えられたとき、
次以下の
の多項式の集合
は、
多項式の和と定数倍に対してベクトル空間となる。
実係数多項式であれば
次元実ベクトル空間に、
複素係数多項式であれば
次元複素ベクトル空間に、なる。
一次独立・従属 †
ベクトル の一次結合がゼロであること、すなわち から、 を導けるなら、 これらのベクトルを一次独立と呼ぶ。
1つでも でない に対して一次結合がゼロになるなら一次従属と呼ぶ。
張る空間 †
ベクトル が張る空間とは、 一次結合で表せるベクトルの集合のこと。名前から分かるとおり、 必ずベクトル空間となる。
&math([\bm x_1,\bm x_2,\dots,\bm x_n]=\set{\bm x|\bm x=\sum_{i=1}^n c_i\bm x_i})
張る空間の形 †
1つのベクトルが張る空間は通常直線的(1次元的)だが、 ゼロベクトルが張る空間は原点のみを含む集合となる。
2つのベクトルが張る空間は通常平面的(2次元的)だが、 それらが一次従属だと直線や点になることもある。
3つのベクトルが張る空間は通常空間的(3次元的)だが、 それらが一次従属だと平面や直線、点になることもある。
基底・次元 †
あるベクトル空間 がベクトル で張られ ( )、なおかつこれらのベクトルが一次独立であるとき、 を の基底と呼び、基底を構成するベクトルの数 を の次元と呼ぶ。