4章B-行列式の表式とその性質 のバックアップ差分(No.1)

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[[線形代数I]]

* 行列式の3つの性質とその表式 [#v9a4a371]

ここまでで (1) 交代性、(2) 多重線形性、(3) 単位行列に対する値が1、の3つの
性質を持つものとして行列式を定義すると、その形は

&math(\det A = \sum_{(i_1, i_2, \dots, i_n)} \text{sgn} \left( \begin{array}{cccc} 1&2&\dots&n \\ i_1&i_2&\dots&i_n \end{array} \right) a_{i_11}a_{i_22}\dots a_{i_nn});

でなければならないことが示された。

つまり、

&math((\text{3つの性質を持つ}) \to (\text{行列式は上記の形を持つ}));

が証明されたことになる。以降ではこの逆、

&math((\text{行列式は上記の形を持つ}) \to (\text{3つの性質を持つ}));

が成り立つことを示す。

これにより3つの性質により行列式を定義しても、
上記形式により行列式を定義しても、両者は同じことであると分かる。

教科書によってはこの式を行列式の定義とし、その性質として (1)〜(3) を説明する
方針を採るものもある。


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