コッククロフト・ウォルトン回路 のバックアップソース(No.2)

更新

[[公開メモ]]

* 高電圧発生回路として有名なコッククロフト・ウォルトン回路 [#v8234c15]

下図の回路で交流電源 V1 のピーク電圧の4倍(ピーク・ツー・ピーク電圧の2倍)の直流電圧を取り出せます。

~

&ref(cw1.png,,50%);

~

緑の点線で囲った部分が1単位で、この部分で+2倍されることになります。

上の回路では2段重ねてあるため、2+2=4倍になるわけです。

n段重ねれば2n倍の高電圧が取り出せます!

* 動作原理 [#ja125677]

どういう原理で動作するのか分からなかったので、考えてみました。

回路を縦にして、電圧を高さに直して考えると分かりやすいのですね。

&ref(cw2.png,,50%);

一番左が V1 がゼロの時の図だと思って、

真ん中のように V1 が負になると、
D1, D3 に順方向電圧が掛かって、C1 がグランドから、C3 が C2 から充電されます。

次に右のように V1 が正になると、
今度は D2, D4 に順方向電圧が掛かって、C2 が C1 から、C4 が C3 から充電されます。

各コンデンサの電圧がどのようになるかというと、
- C1 はちょうど V1 のピーク電圧で充電されます
- C2 は V1 のピーク電圧に C1 の電圧が足された電圧、つまりピーク電圧の2倍で充電されます
- C3 は D1 の両端に電圧が掛からないことを考えると、ちょうど C2 の電圧で充電されます
- C4 は D2 の両端に電圧が掛からないことを考えると、ちょうど C3 の電圧で充電されます

まとめると、C1 = ピーク電圧、C2 = C3 = C4 = ピーク電圧の2倍(ピーク・ツー・ピーク電圧)、です。

出力電圧は (C2 の電圧) + (C4 の電圧) = (ピーク電圧の4倍) = (ピーク・ツー・ピーク電圧の2倍) となります。

こう考えれば1段でピーク電圧の2倍ずつ増えるのも明らかですね。
階段を1段1段上るかのように電圧が上昇していくことが分かります。

ダイオードやコンデンサには、1つあたり V1 のピーク・ツー・ピーク電圧までしか電圧が掛かりませんので、
数百V耐圧の部品を使って、数十kVというのような高電圧を作り出すこともできるわけです。

* 質問・コメント [#z52c25e4]

#article_kcaptcha

Counter: 101939 (from 2010/06/03), today: 5, yesterday: 0