電磁気学/Faraday の電磁誘導 のバックアップ(No.3)

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電磁気学

以下、書きかけです。

§1−4 Faraday (ファラデー) の電磁誘導

電磁誘導:磁束の変化で「起電力」が生じる

磁束 N=\underbrace{B}_{磁束密度}\cdot \underbrace{S}_{面積}

起電力 \phi=IR=-\frac{dN}{dt}

すなわち、誘導電流は、

  • 磁束の時間変化に比例
  • 抵抗に反比例

起電力 = 電位?

起電力 \phi=\oint_C \bm E\cdot d\bm r

これは「電位」とは違う?

電位 \phi=-\int \bm E\cdot d\bm r

「電位」ならば一周すればゼロになるはずだが・・・

「電位」は静電場でしか定義されないから、ここでは考えてはいけない。 「動電磁場」では「ベクトルポテンシャル」や「スカラーポテンシャル」の出番。

上記はあくまで「起電力」である。

コイルが無くても

実はコイルが無くても、いたるところに電場は発生している!

  • コイルがなければ抵抗が無限大なので電流は流れない
  • コイルがあれば抵抗に応じた電流が流れる

磁束?

ベクトルポテンシャル.png

「コイルを貫く磁束」は常に定義可能だろうか?

実は、コイルを表す閉曲線 C に対して、 C (ふち)とする2つの曲面 S_1,S_2 を考えれば、両者を貫く磁束は常に等しくなる。

   N_C=\int_{S_1}\bm B\cdot\bm ndS=\int_{S_2}\bm B\cdot\bm ndS

なぜなら、 S_1,S_2 をつなげた閉曲面 S=S_1-S_2 およびその中の体積 V を考えれば、

  &math( &\int_{S_1}\bm B\cdot\bm ndS-\int_{S_2}\bm B\cdot\bm ndS\\ &=\int_S\bm B\cdot\bm ndS\\ &=\int_V\DIV\bm Bd^3x\\ &=0 );

であるためだ。最後に \DIV \bm B=0 を用いた。

\DIV \bm B=0 であるため、磁力線は途中で途切れることなく、常にループを描く。 したがって、もし磁力線が S_1 を貫くようであれば、それは必ず S_2 も貫くわけである。

以上から、磁束の値は縁の形状 C のみにより定義され、磁束を積分する面の取り方に依らないことが分かった。

Faraday の法則(積分形)

起電力及び磁束を積分で書けば、次式を得る。

  &math( \underbrace{\oint_C \bm E\cdot d\bm r}_{\phi}&=-\frac{d}{dt}\underbrace{\int_S\bm B\cdot\bm n dS}_{N} );

Faraday の法則(微分形)

左辺に Stokes の定理 を適用すれば、

  &math( \int_S \rot\bm E\cdot \bm n\,dS&=-\int_S\frac{\PD\bm B}{\PD t}\cdot\bm n dS\\ );

S は任意に取れるため、

  &math( \rot\bm E=-\frac{\PD\bm B}{\PD t} );

この式を見て、「 \bm E を一周積分した起電力が磁束の時間変化に等しい」と読めるように復習しておくこと。

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