ATX電源ユニットのモジュラーケーブルピン配置変更
概要†
PCの電源から異音がしたので新しいのを買ったのだけれど、電源ユニットとSATA機器その他の周辺機器とを繋ぐモジュラーケーブルのピン配置がメーカー毎に異なっていることを知り、愕然とした。
異なるメーカーもほとんど同じコネクタを採用しているため、問題なく挿すことができるのに、ピン配置が違うので異なるピンに異なる電圧がかかってしまう。
間違ったケーブルを使ってしまえば当然動作しないし、ハードディスク等の周辺機器を壊してしまう危険も高いので、本当に慎重に扱う必要がある。
どうしてこんなことになっているの?!
一旦コネクタをばらしてピン配置を変えれば異なるメーカーの電源とケーブルを組み合わせて使えるので、その方法も書いておく。
Abee の電源を Corsair の電源に交換した†
長年使った Abee の電源のファンから異音がしたので、 新たに Corsair の電源を買ってきて換装した。
Abee の電源に付属のケーブルの方が長くて、端子数も豊富だった。 というか、Corsair 付属のケーブルだと届かなかったり、数が足りなかったりした。
どちらも電源ユニット側は6ピンの四角いコネクタで、 上列真ん中のピンに丸みが付いているかどうかを除いて、 ほぼ同じ形状。物理的には、どちらのケーブルもどちらの電源にも挿せる。
左がAbee、右がCorsair
周辺機器側は4ピン汎用端子と SATA 電源端子。
- 4ピン汎用端子は、12V, GND, GND, 5V
- SATA 電源端子は 12V, GND, 5V, GND, 3.3V
の順に並んでいる。
で、Abee と Corsair では配線のしかたが異なっていて、
4ピン汎用端子は、
SATA 電源端子は、
だった。
Corsair の電源と Abee のケーブルを組み合わせてしまうと、
- 周辺機器の 12V 入力端子に 5V がかかる
- 周辺機器の 5V 入力端子に 3.3V がかかる
- 周辺機器の 3.3V 入力端子に 12V がかかる
ことになる。特に最後のがヤバイ。
ピン配置を換えるには†
ホチキスの芯を使う方法がうまく行った。
http://begigrammer.hatenablog.com/entry/2017/03/06/120123
http://maxserve.blogspot.jp/2014/04/thunderboltboxcustomize.html
ただ、しっかり奥までホチキスの芯を挿しても、そう簡単にはケーブルは抜けない。
ホチキスの芯がちゃんと刺さっていることを確認したらケーブルをラジオペンチを使ってだましだまし引っ張る。
ホチキスの芯が正しくカエシを押せていないまま無理にケーブルを引っ張るとカエシが異常に変形したり、コネクタのプラスチックが変形したり、ケーブルが切れたりろくな事にならない。
無理な力を加えないよう加減しながらだましだましをやってみて、抜けなければホチキスの芯をちょっと動かしたりして。最後は少し無理矢理引っ張ってみて、などを試すと、だんだん加減が分かってくる。