広義固有空間の構造とジョルダン標準形 のバックアップ差分(No.1)
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[[線形代数I]] * 概要 [#jcb5900a] ジョルダン標準形とは、対角化できない行列を「準対角化」した形である。 ここは発展項目なので、線形代数IIの内容を先取りして使う。~ 実のところ、線形代数IIでも扱わない内容なので、線形代数IIを学んでから戻ってきても良い。 * 固有空間とその次元 [#q8a7b352] &math(n); 次正方行列 &math(A); の、固有値 &math(\lambda); に対する固有空間 &math(V(\lambda)); (固有ベクトルの集合が作る線形空間)は、 &math(V(\lambda)=\mathrm{Ker}\,(A-\lambda I)); と表せる。 &math(\lambda); の重複度と同数の一次独立な固有ベクトルを見つけられることが &math(A); を対角化できる必要条件だった。これは固有空間の次元が重複度と等しいことと同値である。 (重複度を超えることはない) 固有空間の次元は &math((A-\lambda I)\bm x=\bm 0); の解の自由度(パラメータの数)だから、 &math(\mathrm{dim}\,V(\lambda)=n-\mathrm{rank}\,(A-\lambda I)); → 解の自由度は掃出せなかった列の数に等しいこと、 掃出せた列の数が階数と等しいこと、を思い出せ。 * 対角化できない場合 [#q8c9db91] 対角化できない場合には、&math(\lambda); の重複度を &math(r); とすれば、 &math(n-\mathrm{rank}\,(A-\lambda I)<r); となる &math(\lambda); が存在することになる。 * 広義固有空間 [#d119c641] [[三角化可能定理>線形代数I/対角化(一般の場合)#m3c1a3d7]] において、 初めに &math(\lambda); を &math(r); 解選ぶと、左上から &math(r); 個の &math(\lambda); が並び、その後、他の固有値が並ぶ形に対角化ができる。 そこに [[ケーリーハミルトンの定理>線形代数I/ケーリー・ハミルトンの定理]] と同じ操作を &math(f_\lambda(A)=(\lambda I-A)^r); に対して行えば、&math(f_\lambda(A)); の階数が &math(n-r); となることが分かる。 すなわち、 &math(n-\mathrm{rank}\,(A-\lambda I)<r); であるが、 &math(n-\mathrm{rank}\,(A-\lambda I)^r=r); となるのである。 これは、 &math(W(\lambda)=\mathrm{Ker}(A-\lambda I)^r); を &math(\lambda); に属する広義固有空間と定義すれば、 その次元がぴったり重複度と等しくなることを意味する。 * 広義固有空間の基底 [#lc6fbe8f]
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