線形代数II/前半の復習/メモ の変更点
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&katex(); * 演習解答例 [#z5e0aafa] >(1) 次のそれぞれの変換は線形か、線形でないか、理由と共に答えよ > > a) $T_1:f(x)\mapsto f(2x+1)$ 線形である。 $$ \because T_1\big(af(x)+bg(x)\big)=af\big(2x+1\big)+bg\big(2x+1\big)=aT_1\big(f(x)\big)+bT_1\big(g(x)\big) $$ ~ > b) $T_2:f(x)\mapsto 2f(x)+1$ 線形ではない。 $$ \begin{aligned} \because &T_2\big(2f(x)\big)=2\big(2f(x)\big)+1=4f(x)+1\\ \ne &2T_2\big(f(x)\big)=2\big(2f(x)+1\big)=4f(x)+2 \end{aligned} $$ ~ > c) $T_3:f(x)\mapsto (2x^2+1)f(x)$ 線形である。 $$ \begin{aligned} \because &T_3\big(af(x)+bg(x)\big)=(2x^2+1)\big(af(x)+bg(x)\big)\\ &=a(2x^2+1)f(x)+b(2x^2+1)g(x)=aT_3\big(f(x)\big)+bT_3\big(g(x)\big) \end{aligned} $$ ~ > d) $T_4:f(x)\mapsto \frac d{dx}\{xf(x)\}$ 線形である。 $$ \begin{aligned} \because &T_4\big(af(x)+bg(x)\big)= \frac d{dx}\big\{x\big(af(x)+bg(x)\big)\big\}\\ &=a\frac d{dx}\big\{xf(x)\big\}+b\frac d{dx}\big\{xg(x)\big\}=aT_4\big(f(x)\big)+bT_4\big(g(x)\big) \end{aligned} $$ ~ > (2) $t$ の関数の集合 $V=\{a\cos t+b\sin t\,|\,a,b\in C\}$ は通常の和とスカラー倍に対して複素数上の2次元線形空間をなす。この $V$ について以下の問いに答えよ。 > > a) $A=\{\cos t,\sin t\}$ を $V$ の基底として、$\bm v=\cos(t+\theta)\in V$ の $A$ に対する表現を求めよ。 $$ \bm v=\cos(t+\theta)=\cos\theta\cos t-\sin\theta\sin t=\Big(\cos t\ \ \sin t\Big) \begin{pmatrix}\cos\theta\\\sin\theta\end{pmatrix} $$ したがって、$A$ に対する表現を $\bm v_A$ とすれば $$ \bm v_A=\begin{pmatrix}\cos\theta\\\sin\theta\end{pmatrix} $$ ~ > b) $A$ を基底として、線形変換 $D:f(t)\mapsto f'(t)$ の表現 $D_A$ を求めよ。 $$ D\big(a \cos t+b\sin t\big)=\frac{d}{dt}\big(a \cos t+b\sin t\big)= \big(-a \sin t+b\cos t\big) $$ より、 $$ D_A\begin{pmatrix}a\\b\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}b\\-a\end{pmatrix} $$ したがって、 $$ D_A=\begin{pmatrix}0&1\\-1&0\end{pmatrix} $$ ~ > c) 線形変換 $D:f(t)\mapsto f'(t)$ の基底 $B=\{\cos t+i\sin t,\cos t-i\sin t\}$ に対する表現 $D_B$ を求めよ。 $$ \begin{aligned} &D\Big(a(\cos t+i\sin t)+b(\cos t-i\sin t)\Big)\\ &=a(-\sin t+i\cos t)+b(-\sin t-i\cos t)\\ &=ia(i\sin t+\cos t)-ib(-i\sin t+\cos t) \end{aligned} $$ より、 $$ D_B\begin{pmatrix}a\\b\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}ia\\-ib\end{pmatrix} $$ したがって、 $$ D_B=\begin{pmatrix}i&0\\0&-i\end{pmatrix} $$ 別解: $B=\{e^{it},e^{-it}\}$ であるから $D\Big(ae^{it}+be^{-it}\Big)=iae^{it}-ibe^{-it}$ より $D_B=\begin{pmatrix}i&0\\0&-i\end{pmatrix}$ ~ > d) 線形変換 $D^2:f(t)\mapsto f''(t)$ の基底 $A$ に対する表現と、基底 $B$ に対する表現をそれぞれ求めよ。 $$ D_A^2=\begin{pmatrix}0&1\\-1&0\end{pmatrix}^2= \begin{pmatrix}-1&0\\0&-1\end{pmatrix} $$ $$ D_B^2=\begin{pmatrix}i&0\\0&-i\end{pmatrix}^2=\begin{pmatrix}-1&0\\0&-1\end{pmatrix} $$ この空間のすべてのベクトルは $D^2$ の -1 に対する固有ベクトルとなっている。 この空間のすべてのベクトルは $D^2$ の固有値 $-1$ に対する固有ベクトルとなっている。
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