電磁気学/Stokes の定理 の変更点

更新


[[電磁気学]]

*目次 [#me349255]

#contents
&katex();
* Stokes の定理 (ストークスの定理) [#y8a9e0bf]

任意の滑らかなベクトル場 $\bm E(\bm x)$ に対して、
ある面積 $S$ を囲む閉曲線 $C$ に沿った回転が、
ある面積 $S$ を囲む閉曲線 $C$ に沿った周回積分が、ベクトル場の回転と呼ばれる量
$\rot\bm E=\curl\bm E=\bm\nabla\times\bm E$ の面積分で表わされるという定理。

$$\begin{aligned}
\oint_C\bm E\cdot d\bm r=\int_S\rot\bm E\cdot\bm n\,dS
\end{aligned}$$

回転が次の3つの性質を持つことがこの定理の基礎となる。
周回積分が次の3つの性質を持つことがこの定理の基礎となる。

- 微小領域の回転は面積に比例する
- 微小領域の周回積分は面積に比例する
- 比例定数は面の法線方向に依存する
- 全体の回転は部分の回転の和で表せる
- 全体の周回積分は部分の周回積分の和で表せる

** 微小領域の回転は面積に比例する [#u44c8afe]
** 微小領域の周回積分は面積に比例する [#u44c8afe]

一例として、$dx,dy$ を辺とする微小な長方形領域において、
$y$ 軸方向の場が存在する場合、$\bm E(x,y,z)=(0,E_y(x,y,z),0)$

&attachref(rot.png,,33%);

その周囲 $C=C_1+C_2+C_3+C_4$ を巡る線積分は、

$$\begin{aligned}
\oint_C\bm E\cdot d\bm r&=\int_{C_1}\bm E\cdot d\bm r+\int_{C_2}\bm E\cdot d\bm r+\int_{C_3}\bm E\cdot d\bm r+\int_{C_4}\bm E\cdot d\bm r\\[3mm]
&=E_y(x+dx,y,z)\cdot dy+0\cdot dx-E_y(x,y,z)\cdot dy-0\cdot dx\\[1mm]
&=\{E_y(x+dx,y,z)-E_y(x,y,z)\}\cdot dy\\[1mm]
&=\frac{\PD E_y}{\PD x}\,dx\,dy
\end{aligned}$$

のように面積 $dx\,dy$ に比例する。

$\bm E$ の $x$ 方向成分も考えれば、

$$\begin{aligned}
\oint_C\bm E\cdot d\bm r=\Big\{\frac{\PD E_y}{\PD x}-\frac{\PD E_x}{\PD y}\Big\}\,dx\,dy
\end{aligned}$$

となる。

** 比例定数は面の法線方向に依存する [#l6d85ad1]

微小領域の回転は面積に比例するものの、その比例係数は面の法線方向に依存して値が変化する。
微小領域の周回積分は面積に比例するものの、その比例係数は面の法線方向に依存して値が変化する。

詳細は省くが正しい係数は法線ベクトルを $\bm n$ として、

$$
\rot\bm E\cdot \bm n
$$

ただし、

$$\begin{aligned}
\rot\bm E=\bm \nabla\times\bm E=\begin{pmatrix}
\frac{\PD E_z}{\PD y}-\frac{\PD E_y}{\PD z}\\[2mm]
\frac{\PD E_x}{\PD z}-\frac{\PD E_z}{\PD x}\\[2mm]
\frac{\PD E_y}{\PD x}-\frac{\PD E_x}{\PD y}\\
\end{pmatrix}
\end{aligned}$$

である。面が $z$ 軸に垂直すなわち

$$\begin{aligned}\bm n=\begin{pmatrix}0\\0\\1\end{pmatrix}\end{aligned}$$

のとき、上で見たとおり比例係数が $\Big\{\frac{\PD E_y}{\PD x}-\frac{\PD E_x}{\PD y}\Big\}$ 
となることを確認せよ。

** 全体の回転は部分の回転の和で表せる [#y56bf111]
** 全体の周回積分は部分の周回積分の和で表せる [#y56bf111]

与えられた曲面を多数の小領域に分割し、それぞれについて回転を求めれば、
元の曲面の外周を回る回転はそれら小領域の回転の総和と等しい。
与えられた曲面を多数の小領域に分割し、それぞれについて周回積分を求めれば、
元の曲面の外周を回る周回積分はそれら小領域の周回積分の総和と等しい。

&attachref(stokes.png,,50%);

例えば図中でCOLOR(red){赤で示した小領域}の回転は、その一辺のみが外周に沿ったものであり、
例えば図中でCOLOR(red){赤で示した小領域}の周回積分は、その一辺のみが外周に沿ったものであり、
残りの三辺は隣り合う領域との境界に沿ったものになっている。

しかしこれら隣り合う領域との境界に沿った成分は、
隣の領域の回転に符号を変えて同じ値が現れるため、
隣の領域の周回積分に符号を変えて同じ値が現れるため、
総和を取る際に打ち消し合う。

結果的に、総和を取った際に残るのは、注目領域の外周を回る回転となる。
結果的に、総和を取った際に残るのは、注目領域の外周を回る周回積分となる。

** 上記を総合することで [#v4a427ed]

$$\begin{aligned}
\oint_C\bm E\cdot d\bm r=\int_S\rot\bm E\cdot\bm n\,dS
\end{aligned}$$

を得る。

* 質問・コメント [#m9f3775c]

#article_kcaptcha

Counter: 11377 (from 2010/06/03), today: 1, yesterday: 0