量子力学Ⅰ/水素原子
$\chi$ に関する方程式†
のときこの式は、
より、
であり、発散しない方をとれば、
(
)
一方、
のときこの式は、
より、
または
であり、発散しない方(原点で微分可能な方)をとれば、
である。そこで、
と置けば、
を使って、
と置けば、
すなわち、
第3式は
の大きいところでは近似的に
を表わし、これは
をマクローリン展開したときの係数と同じであるから、
で
であれば
で
は発散してしまう。つまり、
は有限の
で打ち切られなければならない。
の場合には、
第2式より
第3式より
ある
に対して
であれば、それより大きな任意の
で
となってしまうから、
では
でなければならない。
このとき、
の値を決定すれば
漸化式を使ってすべての
を決定できる。
の場合には、
第1式より
第2式より
第3式より
の時と同様に、
に対しては
でなければならないから、
でなければすべての
がゼロになってしまう。
が成り立つ場合には、
を決めれば、
第3式より
に対して
がすべて決まる。
まとめると、
-
は
を満たす整数でなければならない
-
は
の範囲のみ値を持つ
-
の漸化式は
具体的には、
のとき、
であれば
のとき、
であれば
であれば
のとき、
であれば
であれば
であれば
のとき、
であれば
であれば
であれば
であれば
グラフ†
Mathematica の LaguerreL の定義はいわゆるラゲールの倍関数とは定義が異なるので注意が必要。
の関係がある。
LANG:mathematica
Grid[Table[Table[
(-1)^p q! LaguerreL[q - p, p, x]
== D[E^x D[x^q E^(-x), {x, q}], {x, p}] // FullSimplify,
{p, 0, q - 1}], {q, 1, 20}]]
は LaguerreL[n-l-1,2l+1,2r/n] を用いて書くことになる。
LANG:mathematica
R[n_,l_,r_] := Sqrt[(2/n)^3 (n-l-1)!/(2n((n+l)!)^3)] Exp[-r/n] (2r/n)^l LaguerreL[n-l-1,2l+1,2r/n]
Table[
Plot[
Table[
R[n, l, r]^2 / NMaximize[{R[n,l,rr]^2,100>rr>=1},rr, MaxIterations->1000],
{l, 0, n-1}
] // Evaluate,
{r, 0, 30},
ImageSize->Large, AspectRatio->0.2, PlotRange->{0,1},
Filling->Axis, PlotStyle->Thick, BaseStyle->20
],
{n, 1, 4}
] // GraphicsColumn[#, ImageSize->1280] &
Export["Hydrogen.png", %]
LANG:mathematica
R[n_,l_,r_] := Sqrt[(2/n)^3 (n-l-1)!/(2n((n+l)!)^3)] Exp[-r/n] (2r/n)^l LaguerreL[n-l-1,2l+1,2r/n]
Table[Plot[
Table[r^2 R[n, l, r]^2/(r^2 R[n, l, r]^2 /.
(NSolve[D[r^2 R[n, l, r]^2, r] == 0] // Last[#] &)),
{l, 0, n - 1}] // Evaluate, {r, 0, 50},
AspectRatio -> 0.2, PlotRange -> {0, 1}, Filling -> Axis,
PlotStyle -> Thick, BaseStyle -> 20], {n, 1, 4}] //
GraphicsColumn[#, ImageSize -> 1280] &
Export["Hydrogen.png", %]
解答:半径に対する確率密度†
(1)
と置けば、
(2)
より、
に対しては明らかに
に与えられた近似を用いれば
であり、
ここで
であるから、
である。
すなわち
が最大値をとるのは
(3)
ちなみに、与えられた積分は次のように求められる。