線形代数I/質問など の履歴(No.19)
更新主に質問事項など†
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線形の定義†
中村 彰宏 ()
武内先生
こんにちは。昨日ご教示頂いた逆行列の性質に加え、小生が昔からモヤモヤ
している事柄である、線形の定義についてご教示頂けませんでしょうか?
このHPでの先生のご説明と若干記述が異なりますが、線形であることの定義
として、任意のX, Y, kで、
(1) f(X+Y)=f(X)+f(Y)
(2) f(kX)=kf(X)
この2つが両方とも常に成り立つこと、という説明を目にします。
小生の疑問は、両方が必要なのか?ということです。もっと言えば、(1)が
成り立てば、(2)は自動的に成り立つのでは?ということです。
(1)が成り立てば、f(0)=0、f(-X)=-f(X)であるとの結論が得られるので、
1.kが整数の場合:
Y=Xとして、k回(1)を足し算なり引き算をすれば、(2)が得られる。
2.kが有理数の場合:
1.と同じく考えれば、0でない任意の整数mに関してf(X/m)=f(X)/mを導
くことができ、同じ式を任意の整数n個用意して左辺同士右辺同士を足し合
わせれば、nf(X/m)=f(X)*n/mとなり、更に(1)より左辺はf(nX/m)と等しいと
導くことができるので、結局、f(nX/m)=f(X)*n/mとなり、n/m=kとすれば、
任意の有理数kについて、(1)から(2)を導くことができる。
と、ここまでは考えましたが、kが無理数の場合が小生の知恵が及びません。
有理数で無理数は幾らでも正確に表現できるので、工学系の小生としては、
(1)が成り立てば線形だと言える・・・、と結論付けたいところではありま
すが、数学的には、kを実数(若しくは複素数)まで考えると、(1),(2)両
方が線形の定義に不可欠と言うことでしょうか?
ご教示頂ければ幸いです。
以上
- おっしゃるとおり、有理数上の線形空間であれば (1) から (2) が得られそうですね。そして、$f(x)=\begin{cases}2x&x\in Q\\4x&x\not\in Q\end{cases}$ などという意地の悪い関数 ($Q$ は有理数の集合) を作ってしまえば、実数では (1) から (2) を得られない証明になりそうです。また理論的には k は任意の「体」で良いことになっていて、例えば google:有限体 上の線形空間を考えることも行われるのだと思います。 -- 武内(管理人)
- 武内先生 早速のご返答ありがとうございます。逆行列と併せて、長年のモヤモヤが晴れた心地がします。 -- 中村 彰宏
逆行列†
中村 彰宏 ()
こんにちは、小生アラ還で、夏休みの暇つぶしに、大学時代に不勉強だった
数学の勉強しなおしをしています。逆行列の定義について教えて頂けませんか?
逆行列の定義として、”n次正方行列Aに対して、AX=XA=Iが成り立つn次正方
行列Xが存在するなら、XはAの逆行列でる。”と説明されます。行列の積は
必ずしも交換法則が成り立たないので、計算で算出したXがAの逆行列か否か
検算するには、AXもXAも計算すべきとは理解しますが、本当に両方やらなけ
ればならないのか、やや疑問に感じます・
AとXの組み合わせとして、AX=Iは成り立つがXA=Iは成り立たないということ
はあるのでしょうか?もしYESなら、できるだけ低次では、どのような例で
しょうか?
行列積の可換性まで理解できていれば自明な質問かもしれませんが、
ご教示頂ければ幸いです。宜しくお願い致します。
以上
- A も X も正方行列である限り、AX=I は成り立つが XA=I は成り立たないということはありません。その証明は行列の性質の結構本質的なところまで使わないとなかなかできなくて、この授業では 線形代数I/行列の階数#za525b69 で証明を与えています。 -- 武内(管理人)
- A も X も正方行列でない場合の反例は・・・そんなに苦労せず作れそうですね。 -- 武内(管理人)
- 武内様、早速のご回答ありがとうございました。 -- 中村 彰宏
標準形†
ぽん ()
二次形式
Q(x)=x1x2+x1x3+x1x4+x2x3+x2x4+x3x4
とおく。Q(x)の標準形Q’(y)とx=PyとなるPを求めよ。
という問題なのですが、変数変換を用いた方法で教えて欲しいです。
よろしかお願いします。
- 二次形式を行列で表すとどうなりますか?標準形の意味は分かりますか?標準的な問題だと思いますので、どこが分からないかを考えると解き方も見えてくるのではないかと思います。 -- 武内(管理人)
正規直行基底†
直樹 ()
R上のベクトル空間V=R^3の標準内積を考える。このとき部分ベクトル空間Wを次のように定める。
W={(x,y,z) | x-y+z=0}
このときWとその直交補空間の例を1つ挙げなさい
という問題なのですが解き方が分かりません。手あり次第探していくのでしょうか?解き方があるなら教えてください。
- すいませんWとその直交補空間の正規直行基底の例を1つ挙げなさいです。 -- 直樹
線形変換†
桃子 ()
都内の某大学に通っている者ですが、大学で線形変換の授業をうけていまして線形変換を習って
いるのですが、解けない問題がいくつかありまして、自分で何回解いても答えにたどり着きません。
問題は、ベクトル(2.3)の行列を変換、座標を求める問題なのですが、
y軸反転し、時計回りに30度回転、さらにx軸反転するというものなのですが、
お手数ですが、宜しくお願いします。
- これだけだとどこでつまずいているのかが分からないのですが、行列を使わず、グラフなどを使うなら「(2,3) をy軸反転し、時計回りに30度回転、さらにx軸反転したベクトル」を求めることはできるでしょうか? -- 武内(管理人)
全射、単射†
かん ()
ZからZへの写像fをf(n)=2nで定義すると単射であるが、全射ではない。
と書いてあるのですがどういうことでしょうか?
ベクトル†
高広 (2008-08-03 (日) 02:44:13)
空間内の3点A(3,1,-1),B(-2,2,3),C(4,-1,0)を通る平面α上に、三角形ABDが正三角形となるように点Dを選ぶ、このとき、点Dの座標を求めよ。
この問題を教えてください。
お願いします。
-
と
との外積からαに垂直なベクトル
を求め、これと との外積でαに含まれ と垂直なベクトル
が求められます。このベクトル に沿って、線分ABの中点M
から の 倍の長さだけ進んだところ(2方向考えられます)に点Dを取れば正解になっているのではないでしょうか。
-- 武内