射影・直和・直交直和 の履歴(No.2)
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- 線形代数II/射影・直和・直交直和 へ行く。
ベクトルの成分†
ある規格化されたベクトル
が与えられ、
別のベクトル
を
に平行な成分
と、
に平行な成分
とに分けることを考える。
は と平行なので、
と書き直すと、
両辺に左から をかけることで、
が得られ、
としてこれらのベクトルを求められる。
(同じことをグラム・シュミットの直交化の中で行った)
この を の 方向成分と呼ぶ。
注意†
複素ベクトルに対しては なので、 どちらから掛けるかが重要になる。
だが、 となってしまう。
射影演算子†
&math( \bm x_{\parallel}&=(\bm e,\bm x)\bm e\\ &=\bm e (\bm e,\bm x)\\ &=\bm e \bm e^\dagger \bm x\\ &=P_{\bm e} \bm x );
ただし、 である。
この行列は から 方向成分を取り出す行列となる。
を 軸への射影演算子と呼ぶ。
射影演算子はエルミート行列になる。†
より、
直和†
あるベクトルを「成分」に分ける話を一般化する。
を
の部分空間とし、
各
の基底をすべて合わせると
の基底となる場合、
その基底を
とすると、
&math( \bm x&=\underbrace{x_1\bm b_1+x_2\bm b_2}_{\bm x_1\in W_1}
- \underbrace{x_3\bm b_3+\ \ }_{\bm x_2\in W_2} \dots\underbrace{\ \ +x_n\bm b_n}_{\bm x_r\in W_r}\\ &=\bm x_1+\bm x_2+\dots+\bm x_r );
のように、 のベクトル ( 成分)の和として一意に表せる。
このような場合に
と書き、
は
の直和である、という。
具体的な の値を求めるには、 基底 に対する の成分をすべて求めないとならないが、 一般にこれはそれほど簡単ではない。
直交直和†
各
の正規直交基底をすべて合わせると
の正規直交基底となる場合、
と書き、
は
の直交直和である、という。
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