線形代数II/関数空間 の履歴(No.2)
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関数の線形空間 = 関数空間†
閉区間 ただし で定義された任意の複素関数を要素とする集合 は、 通常の和と定数倍に対して線形空間を為す。
すなわち、 のとき、
ただし
ただし
とすれば、 であり、 はこれらの演算に対して閉じている。
以下、数ベクトル空間と対比させながら関数空間について学んでいこう。
ベクトルの値†
のとき、 添字 に対して をプロットすれば、 「ベクトルのグラフ」を表示できる。 から への対応関係を1つ決めると、 それが1つのベクトルを決めることに相当する。 |
のとき、 変数 に対して をプロットすれば、 「関数のグラフ」を表示できる。 から への対応関係を1つ決めると、 それが1つの関数を決めることに相当する。 |
ただし本来、ベクトルや関数の値は複素数を想定しているので、 上記グラフはあくまで概念的な物である。
- ベクトルの和はグラフの重ね合わせに
- ベクトルの定数倍はグラフの上下方向の引き延ばしに
それぞれ対応する。
内積†
標準内積: &math((\bm a,\bm b)\equiv\bm a^\dagger\bm b =\sum_{k=1}^n \overline{a_k}b_k); 少し一般化して、 としても内積の公理を満たす。ただし はある決まった正の数列で、 個々の成分に付けられた重みに相当する。 |
標準内積: 少し一般化して、 としても良い。ただし、 は「重み関数」と呼ばれる。 |
正規・直交†
正規性: 直交: 正規直交: ベクトルの組 に対して |
正規性: 直交: 正規直交: 関数の組 に対して |
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