歯車について勉強する/ゼネバ歯車 の履歴(No.3)
更新ゼネバ歯車†
英語だと geneva で、下図みたいなやつ。
https://karakurist.jp/?p=21 で紹介されていたのを参考にした。
右の歯車が一定速度で回るとき、左の歯車は間欠的に回転するので、たとえば時計の日付表示の文字盤を回転させるのに使ったりできる。
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- 回転はスロットに入ったピンによって伝えられる
 - 回転していない間は円弧によりロックされる
 
ゼネバ歯車の設計・作図†
- ピンがスロットへまっすぐ入るという条件
 - ピンがスロットへ入った瞬間にロックが外れるという条件
 
この2つで形状が決まりそう。
- 1つ目の条件のおかげでピンが入った瞬間、歯車は速度ゼロから徐々に加速する
 - 2つ目の条件のおかげでピンが抜けている間は円弧でしっかりロックされる
 
- 上図のようにピンがスロットの入る瞬間について作図する
 - スロット車のスロット数を決める (ここでは 10)
 - スロット数だけでピンがスロットへ入る角度が決まる (ここでは 18 deg = 360 deg / 10 / 2)
 - スロット車の外径を決める (ここでは $R = 100\,\text{mm} / 2$)
 - ピン車の中心からピンまでの距離が決まる ( $R \tan(18\,\text{deg})$ )
 - 中心間距離も決まる ( $R / \cos(18\,\text{deg})$ )
 - ピンの太さを決める ( 4 mm )
 - スロット車の先端幅を決める ( 2 mm )
 - それでロック円の半径が決まる ( $R \tan(18\,\text{deg})$ - 4 mm /2 - 2 mm )
 - ロック車の切り欠きの端はスロット車の切り欠きの中心から始まる (赤矢印)
 - ロック車の切り欠きはスロット車の先端と干渉しなければ形状に意味はないので、ここでは確実にスロット車の歯先円の外にある「ロック車の中心」を通る円弧にした
 - ここまでですべての形状が決まっている
 
自由パラメータは次の4つだけになった:
- スロット数 = 10
 - スロット車の外径 = φ100 mm
 - ピンの太さ = φ4 mm
 - スロット車の先端幅 = 2 mm
 
CAD の設計をうまくパラメータ可変にしておけば様々なスロット数、サイズのものを簡単に生成できるようになる。
Fusion 360 でのシミュレーション†
- 2つの車の中心を回転ジョイントで固定
 - 2つの車の間に接触セットを作成
 
これだけでちゃんと動いた。すごい。
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