量子力学Ⅰ/電磁気学における光 の履歴(No.3)
更新量子論以前の「光」*1実際には「相対論以前」の光の説明になっている†
電磁気学によれば、光は電磁波である。
つまり、光が通ればそこに電場 と磁場 の波ができる。 電磁波は横波なので、電場や磁場は光の進行方向に垂直な面内にできる。
波であるから、干渉や回折、散乱などの波に特有な性質を示す。 物理学実験でもレーザー光の回折・干渉現象を学んだ。
電磁波は定数 を用いた次の「波動方程式」を満たす。
&math( \nabla^2 \bm E(\bm x,t)=\frac{1}{c^2}\frac{\PD^2}{\PD t^2}\bm E(\bm x,t)\\ \nabla^2 \bm B(\bm x,t)=\frac{1}{c^2}\frac{\PD^2}{\PD t^2}\bm B(\bm x,t)\\ );
この解は、 と とが光速 で伝わる形になる。電場と磁場は互いに垂直で、その大きさは の形で比例し、両者は同位相で振動しながら伝わる。
光の周期 、周波数 (ニュー)、角周波数 (オメガ)、波長 (ラムダ)、波数 の関係は、
, , ,
電場や磁場が運ぶエネルギー流の密度(単位時間、単位面積あたり)は、ポインティングベクトル で表わされる。
その時間平均は、電場と磁場の振幅をそれぞれ として、
ベクトルポテンシャルで書き直すと、 あるいは に比例する形になる。
空間中のエネルギー密度(単位体積あたり)はこれを で割って、
電場や磁場が運ぶ運動量流の密度(単位時間あたり、単位面積あたり)は であり、 その大きさは光の場合 に等しい。
空間中の運動量密度(単位体積あたり)は となる。この、
という関係は、量子力学でも保たれる。
当然のことながら、このように波動として表わされた光のエネルギーや運動量は振幅 や の2乗に比例して連続的な値を取りうる。