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非弾性トンネル分光

背景

有機化学の分野で組成分析や、未知分子の構造解析などにしばしば用いられる手法に、赤外線を用いた振動分光があります。

これは、原子と原子を結ぶ分子結合が「伸縮」、「屈曲」、「ねじれ」などの運動をする際の固有振動数から分子の構造を同定する技術です。通常の赤外線吸収分光では、分子に赤外線を当てた際に固有振動数とちょうど一致する波長成分のみが選択的に吸収されるため、この波長から分子構造を解析します。

非弾性トンネル分光法は、同様の振動分光実験を STM を用いて行うことを目的としています。ここでは、トンネル電子により分子振動を励起する現象を用いて、ある特定の分子の、さらに、その特定部位における振動分光を行うことが可能になります。



重川研究室では、以下のようなテーマに取り組んでいます。

  • Cu(111) 上に吸着したアセチレン分子の振動分光
    アセチレン/Cu(111)