量子力学Ⅰ/電子の波動方程式 の履歴(No.2)
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波動方程式の必要性†
電子の波動方程式を考えなければならない理由を考える。
電子の粒子性†
電子は水素原子の約1/1000の重さを持つ粒子として振る舞う。 JJ トムソンの実験などでその粒子的な性質は明らかである。
電子の波動性†
電子線回折などによって、電子が回折現象を起こすこと、加速度により波長が異なること、などが性mされた。
波動を表わす関数†
速度 $v$ で移動する関数†
は、 を の正方向に だけ移動した関数になる。
は を時刻 において の正方向に だけ移動した関数、すなわち、 の関数が形を変えずに の正方向に速度 で伝播する関数になる。
位相速度 $v$ で伝播する波(一次元)†
と置けば、これは波長 、 波数 の正弦波。
は、波長 の正弦波が速度 で伝播する関数。
波数 と角振動数 で書けば、 ただし、 、 である。
位相速度 $v$ で伝播する平面波(三次元)†
のとき、 は の 方向成分の長さ
という方程式は、 に平行で、原点から 方向に だけ離れた平面を表わす方程式
したがって、 は、 方向に波長 の正弦波で、 に垂直方向には一定値を取る平面的な波を表わす。 (下図は二次元の場合)
と書けるから、 これは の 方向成分に、 をかけた値になる。
すなわち、 は、 方向に波長 、波数 の正弦波を表わす。
さらに、 とすれば、 より、 波数 、周期 、速度(位相速度) で伝播する平面波を表わす。
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