筑波大学数理物質系 物理工学 教授
重川 秀実
ナノスケールでの科学技術の進展は,分野間の垣根を取り去り異種分野の融合や新分野の構築を可能にするものと期待され,実際,多くの研究が進められています。しかし,これまでの歴史を振り返れば明らかなように,科学の展開は新しい実験技術の開拓と表裏一体で織りなされてきました。既存の装置を組み合わせてデータをとり解析することは,もちろん重要なことですが,それは研究の一部でしかありません。新たな実験技術を開発することが如何に大切かは過去の重要な研究を見れば明らかです。ただ,こうした新技術の開発は,個々の分野からの強い要請に基づくものであることも確かです。そこで,本ユニットでは,筑波大学の特色,つくばの立地を活かしながら他機関と協力し,極限量子計測技術の開拓を核として,量子素子開発だけでなく生命科学や医科学の研究者とも連携することにより,医療まで含めた量子技術研究の飛躍的な発展を目指します。
ニュース!
- お知らせ 重川秀実教授、嵐田雄介助教らの研究成果、「原子や電子の動きを30兆分の1秒の精度で捉える顕微鏡を開発~次世代の光メモリーなど新デバイス開発に貢献~」がTSUKUBA JOURNALにプレスリリースされました。
- お知らせ 重川秀実教授「極限量子計測技術開発研究プロジェクト」の研究成果がプレスリリースされました。
- 受賞 茂木裕幸助教が,2019年度 日本表面真空学会学術講演会において『講演奨励賞 新進研究者部門』を受賞しました。
- 外部資金 重川秀実教授『時間・スピン分解走査マルチプローブ顕微鏡』が、研究成果最適展開支援プログラムNexTEP-Bタイプに採択されました。
- 外部資金 白木賢太郎教授『液-液相分離によるタンパク質安定化技術の開発』が、挑戦的研究(萌芽)に採択されました。