Fusion360歯車スクリプト の履歴(No.20)
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歯車について勉強するシリーズ†
- 工作/歯車について勉強する 歯車の形状についての基礎
- 工作/歯車について勉強する2 仮想的なラックを使って実用的な歯車形状を切り出す話
- 工作/歯車について勉強する3 歯車に関するいろいろな計算機
- 工作/歯車について勉強する4 転位歯車の中心間距離と逆インボリュート関数
- 工作/Fusion360歯車スクリプト 勉強した結果を使って作ってみました
- 工作/Fusion360歯車切削スクリプト Fusion 360 内で歯車の歯切りを行うスクリプトです
- 工作/Fusion360曲面生成スクリプト 歯切り結果の表面をきれいにするスクリプトです
- 工作/歯車について勉強する/ゼネバ歯車 間欠歯車の一種です
Fusion360歯車スクリプト†
今のところ、
- 平歯車(すぐ歯、はす歯)
- ラック(すぐ歯、はす歯)
- ウォーム(ウォームホイールは手作業による調整が必要)
- かさ歯車(すぐ歯、はす歯)
を生成可能です。
平歯車の生成においても、小径歯車の歯元にできるトロコイド曲線を正しく計算するところが標準の Spur Gear アドインよりも優れています。
目次†
免責†
主に自分の勉強のために作っているものですのでいろいろおかしなところがあると思います。
これで作図したものを実際に作って組み合わせてみたことも実のところありません。
そして、趣味プログラマが初めて python いじって作ったものなのでソースコードの細かい作法にも突っ込みどころ満載と思います。
そのあたり加味してご使用ください。
ライセンス†
MIT とします。
利用者の責任の下、ご自由にお使いください。
ダウンロード&更新履歴†
まだまだバグバグしています。すみません。
20250310 | ジョイント構造を単純化した コンポーネントに歯数などの情報を含めた かさ歯車を90度以上の組み合わせ角度でも生成可能にした |
20250308 | アクティブコンポーネントの下に歯車を作るようにした コマンド入力値が毎回失われないようにした らせんを描く機能を追加した(Spiralタブ) タイムラインのグループ化が失敗しないようにした |
20250305 | 平歯車、ラック、ウォームの歯先をフィレット付きで伸ばせるようにした 精度を高めるためウォームの生成方法を変更した はすば歯車の中央に線が入らないようにした はすばラックの生成位置がずれていたのを直した 入力コントロールのタブごとにコードを分離した vector を 3D 対応にした mypy を通せるようにした |
20250220 | 詳細設定で頂隙を指定可能にした |
20250222 | フィレット形状がおかしくなる問題を解決 基準円表示に転位量を加えない ラックに基準線を入れるようにした |
20250220 | 詳細設定で頂隙を指定可能にした |
20250218B | はす歯のかさ歯車が作れるようになった かさ歯車の歯幅計算のバグ修正 |
20250218 | すぐ歯のかさ歯車が作れるようになった ウォームホイールの位置をキャプチャするようにした ウォームホイールの切削ホブ径倍率を追加した |
20250217 | 転位量をモジュール単位で入力するように戻した ウォームホイールの入力項目を整理した ウォームはラックを回転させて作るようにした ウォームホイールを回転&直進するラックで切るようにした |
20250214B | ピニオンと組み合わせやすいようにラックの生成位置を調整した ラックにバックラッシュが適用されるようにした ラック/ウォームの切り替え時の入力値の変化をスムーズにした |
20250214 | はすば歯車形状を間違っていたので修正 はすば歯車を回転スイープで押し出すようにした 歯形を求める際の歯切りラック形状を生成しそこなうことがあったので修正 |
20250213C | 転位量を mm で指定するようにした(← 後でモジュール単位に戻した) 負のバックラッシュを指定できるようにした(歯当たり検証用) |
20250213B | バックラッシュを2倍大きく取っていたので修正 |
20250213 | 初出 |
不具合&改善点覚書†
- ウォームホイールの出力には注意が必要
- かさ歯車
- 軸間角度によって失敗する場合がある
- ねじれ角の定義が今のもので正しいか不安
- 正面モジュールと歯垂直モジュールを混同しているところがありそう
インストール†
Windows の場合、上記 .zip ファイルを解凍して出てくる study_gears という名前のフォルダーを
C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Roaming\Autodesk\Autodesk Fusion 360\API\Scripts
にコピーします。
使用方法†
Fusion360 のデザイン画面で Shift+S を押すと「スクリプトとアドイン」のダイアログが出ます。
study-gears を選択して「実行」、あるいはそのまま名前をダブルクリックします。
すると画面右端に STUDY GEARS というタイトルの付いたダイアログボックスが出ます。
とりあえず何も変更せず OK を押すと・・・
入力した通りの平歯車が生成されます。
その際、図のような回転ジョイントも自動的に生成されるため、他の歯車と連動させる際に便利に使えます。
チュートリアル&動作検証†
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パラメータ詳細†
値をいろいろ変えながら生成してみると理解しやすいと思います。
その際、小さなものから始めるようにしてください。
大きなものは生成に時間がかかったり、途中で Fusion 360 ごと落ちたりしますので・・・
Flat Gear タブ†
平歯車(すぐ歯、はす歯、内歯車)およびウォームホイールを生成します
- Module
モジュール数(歯のピッチをπで割ったもの) - Num. Teeth
歯の数 - Thickness
歯車の厚さ - Helix Angle
はす歯およびウォームホイールを作る場合のねじれ角 - Hole/Outer Diameter
歯車中心に開ける穴の直径、内歯車では外径 - Internal Gear
内歯車を作る場合にチェックを入れる - Worm Wheel
ウォームホイールを作る場合にチェックを入れる- Worm Diameter
ウォームホイールを作る場合の相手のウォーム直径 - Num. Spirals
ウォームホイールを作る場合の相手のウォーム条数 - Hob Diameter Ratio
ぴったりの値を入れてしまうと歯当たりが生じるので大きめのホブで切るといいみたい
- Worm Diameter
Rack/Worm タブ†
ラック(すぐ歯、はす歯)およびウォームを生成します。
- Module
モジュール数(歯のピッチをπで割ったもの) - Thickness
ラックの厚さ、ウォームの基準円直径 - Length
ラック・ウォームの長さ - Helix Angle
はす歯ラックのねじれ角、ウォームのねじれ角は自動計算される - Num. Spiral
ウォームの条数(0 ならラックが生成される) - Height
ラックの高さ(底から基準線までの距離)
Bevel タブ†
かさ歯車(すぐ歯、はす歯)を生成します。
- Axes Angle
2つの軸間の角度 - Module
モジュール数(歯のピッチをπで割ったもの)
はすばの場合、ここだけ正面モジュールの指定になっているので注意が必要です - Num. Teeth 1
歯の数 - Num. Teeth 2
歯の数 - Width
歯の幅 - Helix Angle
はす歯のねじれ角
Details†
詳細設定
- Pressure Angle
圧力角 20度が標準、14度のものも使われることがあるらしい - Backlash
歯を基準線に沿って標準よりこの距離だけ下げて遊びを作る - Shift
転位量(ラックは適用されない) - Fillet
歯切り工具側のフィレット半径(モジュールを単位とした最大値) - Addendum
歯末の高さ(モジュールを単位とする) 標準値は 1.0 - Dedendum
歯元の高さ(モジュールを単位としている) 標準値は 1.25 - Radial Clearance
頂隙(モジュールを単位としている) 標準値は 0.25
通常は Dedendum - Addendum に等しい
歯車ではなくホブの形状を生成したいときにこの関係が崩れるため別途指定できるようにした
→ 工作/Fusion360歯車切削スクリプト#xf5e3e92 を参照 - Tip Fillet
歯先をフィレット付きで延長でする延長量(モジュールを単位)
歯車ではなくホブとして使う際、頂隙部分を作るにはフィレットが欲しくなる
平歯車(はすば含む)、ラック、ウォームに対してのみ有効
標準の SpurGear アドインとの違い†
Fusion360 には標準で SpurGear というアドインが付属しており、平歯車形状を出力可能です。
この SpurGear アドインの出力結果と本スクリプトの出力結果とを比べてみると、このように違いが生じています。
3D図の奥が SpurGear アドインの出力結果で、手前が本スクリプトの出力結果です。歯先に近い部分(歯末部分=インボリュート領域)に目立った違いはありませんが、歯元部分に大きな違いが表れています。
小径歯車では相手の歯先が歯元部分に食い込むのを避けるため、歯元部分にトロコイド曲線が現れるのですが、SpurGear はこれを生成しないため、小径歯車と大径歯車の組み合わせでは引っ掛かりが生じてしまい正しく回転させることができません。(平面図で見ると歯底円の直径にも違いがあることが分かります。Spur Gear では歯元の高さが標準の $1.25m$ になっていないようでしたがこれは準拠する規格が違うためであるようです)
本スクリプトはトロコイド領域を正しく計算するため、小径歯車とラックの組み合わせでも問題なく回ることを期待しています。また歯の形状をスプライン曲線で近似する際、終端の傾きを指定して少数のサンプル点でより正確な形状を導いているつもりです。